面白いペンネームだなって思っていたけど、
そうか、苗字を分割してみたのか、なるほど、
と思ったのはいつだったか?
我慢しきれずに図書館にてゲットしたわけだけど、
あれだね、文庫化したときの楽しみは減るわな・・・
個人的に、文庫本以外蔵書しないルールを制定しているから、
(だって、いい加減床ぬけちゃう)
待ちきれなくなることもあるってもんだ。
昔から石田衣良は時事問題を作品に描くのが上手だけど、
頑張れ頑張れとみんなが叫ぶ世の中で、
あの年代で、頑張らなくても自分なりでいいんだよっていえるのは、
ちょっとすごいと思う。
もちろん頑張らなければ今の日本の高度成長はなかったのかもしれないけど、
なんか、今の経済とかって、
別に不景気とかじゃなくて、
もう晩年な感じがするんだよね。
少年も青年になり壮年になり晩年がくるように。
でも、どの年の自分であっても、
誇りは必要で、
なんかこんなにロリコンな国の中で、
それでもその時なりの自分でいることの大切さを想ったりする。
物語の中の、
格差社会や外国人や出会い系の出来事は、
奇麗事ですむこともあるかもしれないけれど、
現実はそうはうまくいかないじゃんなんていうのは簡単だけど、
悲劇なんて、現実だけでたくさんだから、
マコトの予定調和は私の目には愛らしく映るのだろう。
池袋ウエストゲートパークって言う、
いわゆるシリーズものの、
いわゆる水戸黄門的な予定調和は、
きっと私たちに安心感を与えてくれる。
誰とどこにいても、
何をしていても、
自分が自分でいれば、きっとどこでも居心地がいいはず。